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コールナンバー ダブルJ

国際秘密警察スペシャル(S)メンバーと呼ばれる男達のお話です
Posted by  朝倉 淳

いらっしゃいませ


 淳のお話ブログへようこそ


   「なんでも書いていいノート」を友人達でまわして好き勝手な事を書き・・そこから生まれたお話が、この「コールナンバーダブル J」です。

  ならば、登場人物も私や友人達のお気に入りアニメキャラにしよう。国際秘密警察なんて本当はいないから(当時、そう思っていました)自由に書けていいよね、と安易な設定で書き始めたお話が、昭和を生き抜き、中断があったものの平成の世で再び甦るとは思っていませんでした。

  サブタイトルは「昭和(S51~S57)」「平成(H18~ )」にわかれます。
  何も考えずに書きなぐった昭和。少しは考えて・・でも書きなぐっている平成。
  しかし元々自分が楽しむために書いたものなので、他人様には読みにくい所が多々あります。でも文章がよほどおかしくない限り、当時のままを載せようと思います。

  では、下記の一覧よりお入りください。


  コールナンバーダブル J  サブタイトル一覧へ

  ※  S51~S57   ⇒    一覧へ
  ※  H18~         ⇒    一覧へ
  ※  登場人物紹介

  ※  淳のたからもの      ⇒    一覧へ   

 

   お話は1話完結ですが、シリーズ物なので最初から(上記一覧の上から順番に)読んでいただければ、詳細もわかってよいのですが、「細かい事は面倒くさい!でも、ちょっと読んでみてもいいかも」という方はこちらへどうぞ─

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暴言


 まったく、なにが自分勝手な行動はとるな、だ。
 あそこで飛び出さなかったら全滅していたぜ。

 歳取って柔らかくなっちまったのかな、親父達。
 もっと若い者に任せてほしいね。
 おれ達がJB を握る日も近いってもんだ。
 でも、チーフにはなりたくねえな。

 『間違ってもそれはない』

 げっ! ナビが入りっぱなしだった。



     ※ 日常お題ったー
          ジョージ・アサクラさんの本日のお題は「暴言」、
          ポップな作品を創作しましょう。
          補助要素は「車内 or 機内」です。


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闇に輝く光の下(もと)に 完


「ボルツァーノ」誰かの声がした。「ボルツァーノ」
 おれを呼んでいるのか?だがおれの名はボルツァーノではない。おれは─。
 ふと目の前に大きな背中の男が見えた。ボルツァーノか? 
 そう呼ぼうとした瞬間、男が振り返った。と、その顔は─。

「うわっ!」
 ジョーは飛び起き、しかし体がベルトで締まり、うっと呻いた。
「ハリアを壊さないでくれよ、ジョー」
「神宮寺・・・」状況がわからず一瞬キョトンとした目を相棒に向けたジョーだが、フロントに広がる広い道路に、「東北自動車道か?」
「該当車が東北自動車道を東京方面に向かっているとヘリから連絡が入った。上空からマークX を捕捉している。関さんを確認した」
 ジョーが舌を打った。
「大丈夫か」
「ああ、休んだら復活したぜ」そう言う顔色はまだ良くないが双瞳には気力が戻っていた。以前、病室で見たジョーの顔とは雲泥の差だ。「マークX は一度も止まらなかったか?」
「中根からの報告ではそのようだな。おそらく信号と連動するシステム(信号管理システム)を搭載しているんだろう」
 都市部では朝の通勤時間のみ路線バスが近づくと、それに合わせて信号が青になり渋滞を緩和するシステムがとられている。それと同じものがマークX にも積まれているのだろう。奴にしても途中で止まって爆発してもらっては困る。
「政府の研究所で造った車よりすげえじゃん」鹿沼IC の標識が後ろへ飛んで行った。「だけどあの車のシステムは不完全だ。短時間で改良できたとは思えない」
「原因はMOX にあるのかもしれない。いくらザーツでもそう簡単にMOX は手に入らないだろうし・・・。不純物の多い物か、もしくは代用品か・・・」
 ハリアは制限速度ギリギリで他の車を追い抜いていく。平日の昼間のせいか車はそう多くない。
「マークX は川口ICまではこのまま自動車道を行くだろう。一般道に降りるまでになんとかしたい」
「乗り移るしかねーな」一瞬で決まった。「中根、おれ達もそっちに移る。迎えに来てくれ」
「チーフ、神宮寺です」森を呼び出し状況を説明した。「マークX は東北自動車道を川口IC まで行くと思われます。栃木IC から南を封鎖してください。ICもです」
『と、東北自動車道をかね』
「一般道に降りられたら手の打ち様がありません。不発弾の処理だとでも言って車を締め出してください」
 一瞬沈黙が生じたが、やがて “わかった” と森が返事を寄こした。
「あ~あ、これでチーフ諸共、今年のボーナスはないかもな」
「貰った事もないけど」
 そう言う神宮寺の目にAS355 ─ JB のヘリコプターが映った。
 ハリアを緊急待避所に突っ込んだ。路上に出た2人の上空でAS355がホバリング体勢に入る。
 車の流れはまだかなりある。森が関連省庁にすぐさま要請を出して受け入れられたとしても、東北自動車道上の車をすべて一般道に降ろすには相当の時間を要する。しかしそれが整うのをのんびり待っているわけにはいかない。多少のリスクは覚悟の上で事を進めなくては。
「中根、ホイストを降ろしてくれ」
 離着陸の時間を省くため2人はホイストで上がる事にした。
 ブレードが叩きつけるダウンウォッシュの中、スーとホイストが降りてきた。髪を煽られたジョーが手で押さえる。何台かの車が急停車した。が、かまわず2人は上空のヘリへと上がっていく。6人乗りのSA355には立花と中根が乗っていた。
「マークX は今どこを走ってるかわかるか」
 ドアを閉め神宮寺が訊いた。
「トレーサーを撃ち込んだからバッチリ捕捉しているよ」コ・パイに戻った中根が言った。「栃木IC から10キロ程行った所だ。少しスピードが落ちたようだな」
 ヘリがクルリと機首を南に向けた。神宮寺がヘリに積まれている機器や銃器の点検をしようとしたが、
「ジョー」
 後部で目を閉じているジョーを見た。顔色は先ほどとあまり変わらないが、つく息は荒く弾丸の掠った足の手当てもしていない。
「やはり無理だ。ここはおれと中根で─」
「いやだっ」ジョーが神宮寺の腕を掴む。「これはおれ達の仕事だ。今まで悉く失敗している。おれ達の手で収めたい。お前だってそう言ったじゃないか」
「だが今からやろうとしている事はかなり危険だ。失敗は許されない」
「おれが失敗すると思っているのか」
「・・・その様子では可能性はある」
「──」
 ググ・・・と相棒を掴む手に力が入った。青く光るジョーの双瞳がピタリと神宮寺に向けられた。
「おれは木梨やアンディの言葉に惑わされてデータを取り返すチャンスを逃がし関に怪我をさせた。関と一緒に捕らわれた時もチャンスはあったんだ。なのにおれは・・・奴と話がしたくてそのチャンスを握り潰した。で、このざまだ」全身を震わすジョーの想いが神宮寺にも沁み込んでいく。「ここで・・おれの手で収められなかったら、おれは・・・」
(ああ・・だから・・・、か)神宮寺が思った。(だから榊原さんが許可したんだ)
「神宮寺! チーフから連絡だ!」
 立花が叫んだ。
『今から東北自動車道の封鎖に入る。自衛隊の車両が一般車を排除に掛かる。ただし1時間だけだ。それ以上は無理だ。1時間以内に任務を完了するように』
「わかりました。さすがに今回は早いですね」
『政府が一枚噛んでいるからな。脅しがいがある』森がちょっと言葉を緩めた。が、『気をつけて。成功する事を信じている』
 ラジャ! と4人が答える。

 やがて眼下に自衛隊の車両が一般車を誘導しIC から出していく様が映った。当然、なかには文句を言うドライバーもいたが、危険がある事を説明して強引に追い出していく。
「あ~あ、自衛隊もボーナスないかもな」
 そう言うジョーの顔を神宮寺が見据えた。ああ、やはりこいつしかいない、と思う。そう決めたらもう迷わない。
「マークX だ!」
 中根が叫んだ。フロントには疾走するマークX が映った。
「助手席のドアを吹き飛ばす」神宮寺が小型のバズーカを手にした。「平行に飛んでくれ」
「相手は車だぜ」中根が言った。「ヘタしたら真っ二つだ。関さんは拘束されてて運転できない」
「真っ二つになったらどっちみち運転なんてできねーよ!」
 それもそうだ。
「発射角度を浅くとる。頼むぞ、立花!」
 任せて! と立花が叫ぶ。
 ヘリの高度が下がった。マークX の左側にピタリと速度を合わせて着く。車の運転もうまいがヘリの操縦もなかなかのものだ。
 神宮寺はスコープをドアの継ぎ目に合わせた。バシュッ! と音が響き、継ぎ目を削られたドアがすっ飛んだ。
「移るぞ」
 神宮寺がジョーに言う。貌を輝かせジョーが頷いた。

 中根がホイストの調整をし、まず神宮寺が降り続いてジョーが助手席側から車内に入った。ホイストを収納しヘリは上空へと戻った。
「関さん!」神宮寺が運転席の関を揺さぶる。「だめだ。薬で眠らされている」
「こら、関! 仕事中に寝るな! キャンペーン・オヤジ!」
「とにかく先に関さんを」
 神宮寺はヘリから持ってきた小型のバーナーで、関の両手をステアリングに固定しているチェーンを焼き切り始めた。
 その間にジョーがコントロールパネルを見ていく。
 この車は行き先を設定し、後は衛星によってその位置を割り出され目的地まで進むという。コントロール装置はすぐにわかった。と、
「うわ~、目的地は国会議事堂だぜ。川口IC 降りて何キロあると思ってるんだ。絶対無理だな」
 いくら信号を変えられるシステムを積んでいても、これは無謀すぎる。
「目的地を政府の皆さんに教えたらチーフの脅しがラクになるな」飛ぶ火花に顔をしかめながら、「─ 切れたぜ」
 関をステアリングから解放し助手席に移した。ドアがないので落ちないように足を結わえていたロープで関をシートに縛り付けた。と、
「ジョー!」
「おっと!」
 ジョーがステアリングを切った。自衛隊の車両が後ろに飛んで行く。
「危ねえな」舌を打ち、しかしステアリングは自動的に元の位置に戻り再び固定された。「ここを頼む、神宮寺」
 ジョーは本来なら3列目のシートの位置へ移動した。シートの代わりにいくつかの機器が置かれている。MOX エンジンシステム─ つまりMOX を収めたボックスはこの向こう側 (トリム=内張り) の車体内にあるはずだ。
 ジョーは機器をどかし、アジトで見た設計図を思い出しながらボックスの位置を探る。
 止まると爆発する車にMOX を乗せておくわけにはいかない。MOX エンジンシステムは捨ててもボックスだけは回収しなければ。だがその前に─。
「「神宮寺、関をヘリに移せ。これからトリムを壊してボックスを取り出す」
「1人でやるつもりか」
「アジトで設計図を見てるんだ。それにおれ、車の解体得意だし」
 ジョーは笑うが神宮寺は納得しない。
「頼むよ、神宮寺。関を巻き込みたくない。おれのせいで怪我をさせた。それに─」ふと言葉を切るが、「万一の場合、死ぬのは少ない方がいい」
「・・・・・」
 MOX ボックスを積んだままのマークX が爆発すれば惨事は周囲何キロにも及ぶ。ここにいてもヘリに乗っても大して変わらない。
 しかし少しでも助かる可能性のある方に関を送りたいという気持ちはわかる。
「だけど・・・」
「クタばっている関が1人でホイストで上がるのは無理だ。─ 立花! 神宮寺と関がホイストで上がる! 来てくれ!」
 バラバラとブレード音を撒き散らしSA355が近づいてくる。マークX の左側にホイストが降ろされた。
「急げ!」
 ジョーの声に押されるように神宮寺は関の体を抱えた。一瞬ホイストに彼を縛り付け上げてもらおうかと思ったがやめた。
「無理をするな、ジョー。すぐ戻ってくる」
 神宮寺の足がホイストに掛かった。そのまま上昇していく。ヘリは走るマークX と速度を合わせている。ホイストの2人への風当たりが凄まじい。
 ヘリはスピードを落とし、ゆっくりとホイストを上げていく。ドアに手が届く所まで上がると関を押し上げた。中根が引き上げる。
「このままマークX を追ってくれ!」
「無茶だ、神宮寺! 1回上がってくれ!」立花が怒鳴った。「スピードが出せない!」
「くそォ」
 仕方なく神宮寺はヘリ内に入った。

 神宮寺と関を見送り、ジョーはバーナーでゆっくりとトリムを壊していった。
 車体はマークX そのものだが、人が乗るために作られた物ではないので普通なら布張りになっている所も金属がそのまま剥き出しになっていた。その部分を最小の火力にしてバーナーで穴を開けていく。
 MO Xの収まっているボックスは強固だが、奴らが研究所の設計とおりに作ったかわからないので慎重に進める。たちまち汗まみれになった。
「これだ」
 設計図で見た物と同じ型のボックスが現れた。みかんぐらいの大きさのそれは周りをしっかりと固定されている。今度はその周りを切り離していく。
 と、車がボンッと跳ねた。と同時にジョーの手元もブレる。極度の緊張を強いられ震える手を、しかし強い意志を持って押さえつけた。
 今ここでこの仕事をやり遂げなければ、おれは─。
「よし、外れた」
 みかん大のボックスを両手で持ち、ジョーは息をついた。
 ふとフロントに目を向けると、少し先の路上に自衛隊の大型車両が止まっているのが見えた。マークX はそこへ突っ込んでいく。
 ジョーはステアリングを切ろうとしたが動かなかった。路上にいた自衛官があわててその場を離れるのが見えた。
「くそォ!」
 ジョーはボックスを抱いて車外へ飛び出した。体を丸めボックスを庇うとゴロゴロと転がる。 
 マークX は大型車両に突っ込み爆発した。

「ジョー!」
 ヘリから神宮寺が降りてきた。
 爆発で飛ばされた車体に当たり、下敷きになっているジョーを助け出した。グッタリとして、しかしボックスだけは放さなかった。
「ジョー」
「じんぐ・・う・・」
 かすかに開いた口から相棒を呼ぶ声と一筋の血が流れ出た。
「しっかりしろ、ボックスは無事だ。すぐにヘリで─」
「・・・ボルツァーノはザーツとは関係なかった・・・。ザーツには関わっていない・・・」
「・・・そうか」
 神宮寺は安堵の息をついた。と、ジョーの体がピクンと跳ねた。何か言おうとするが体が跳ねるたびにジョーの口元が赤く染まっていく。
「わかった、ジョー。だからもう─」
「これでおれはまだここにいられる・・・。よかった・・・」
「ジョー、ジョー!」
 腕の中でだんだんと重くなっていく体を抱え神宮寺が叫んだ。


                                       完


Posted by  朝倉 淳   0 comments   0 trackback

『トヨタ博物館』


 愛知県長久手市にあるトヨタ博物館へ。
 3月に愛知のご当地ドラマの舞台になった所だ。
 本館、新館と合わせてトヨタ車だけでなく世界の車約140台を中心に、自動車誕生以来の歴史を展示されている。また日によってはレスキュー車や工事用車両の実技パフォーマンスもあるが今日は無い。

 着いたのが10時過ぎのせいか結構な人出。


     長久手瀬戸犬山ー34


 博物館というとデンッ!とした威厳ある建物が多いが、ここはなんとも武骨な外見。全部金属っぽくてまるで倉庫のよう。
 館内は人は多いが混雑というほどではない。
 まずは新館から。ZONE1「自動車の夜明け(黎明期)」からZONE13の「持続可能な未来へ」まで。


     長久手瀬戸犬山ー1



     長久手瀬戸犬山ー2



     長久手瀬戸犬山ー2

     シンプルすぎてわからん (^_^;)


     長久手瀬戸犬山ー03

     パッカード トゥエルヴ 「ルーズヴェルト専用車」


     長久手瀬戸犬山ー04

     キャデラック エルドラド ビアリッツ


     長久手瀬戸犬山ー3

     サンダーバード(赤)とシボレー(白)


 ルネ・ラリックのカーマスコット展

     長久手瀬戸犬山ー4


     長久手瀬戸犬山ー5

     鷹とつばめ


     長久手瀬戸犬山ー6


     長久手瀬戸犬山ー7



     長久手瀬戸犬山ー8

     スポーツ800(赤)と名車トヨタ2000GT(白)


     長久手瀬戸犬山ー05


 トヨタ2000GTは洸の車。もっとも普段乗りはやはりトヨタのMR─S。
 ジョーのカウンタック同様、古い車はなかなか日常使いができない。
 ここにはカウンタックはなかったが、本当に乗りたい車に思いっきり乗せてあげたい、2人とも。


     長久手瀬戸犬山ー9

     手前からコスモスポーツ L10B型 フェアレディZ43Z セリカTA22型


 フェアレディZはコールナンバーKMJTのつばさの車。ただしこの型ではない。
 本当は淳の車にしたかったが先につばさ(本人)が希望してきたので。ちなみに淳の車はランボのイオタ。


     長久手瀬戸犬山ー11



     長久手瀬戸犬山ー10


 好きな車のそばでしばし休憩。
 ジョーのセリカXXはこの型ではないが、それでも格好良い。


     長久手瀬戸犬山ー32


     長久手瀬戸犬山ー12

     レクサス LFA プロトタイプ


 LFA(これもジョーの車にいいな~と思ったが、如何せん高すぎる)は目立つので多くの人が足を止め写真を撮っている。が、

「300台しか造られなかったらしいよ」

 いえ、もっと多いです。

「2千万円だって」

 いえ、もっと高いです。

 注目しているわりには皆さん全然違う事言ってる。 (^_^;) 


 新館2階企画展示ゾーンの「風! 光! オープンカー!」 


     長久手瀬戸犬山ー13



     長久手瀬戸犬山ー14

      LFAスパイダー(手前)と2000GTボンドカー(奥)


     長久手瀬戸犬山ー15

     はたらく車展のJAF災害対策指揮者 でかっ! 幅が普通の車の倍ぐらいありそう


 じっくり楽しんでも2時間ぐらい。
 広くて見ごたえはあるが、淳はお台場のMEGA WEB の方がいいかな。
 本格的なレースゲームや利用者が参加できるアトラクションが多い。おまけに無料!


     長久手瀬戸犬山ー31


 子ども達に交じってスタンプを集める淳。
 コンプリートすると景品が貰えるが・・あれ、トヨタなのにニッサンだ。
 まさかトヨタ以外の車だと思わなかったので貰った時に確認しなかったー。
 これ1種類だけなのかな? ← いま言っても・・・


 ※ カタログ等の写真は後日にアップ


Posted by  朝倉 淳   0 comments   0 trackback

闇に輝く光の下(もと)に 9


「栃木? MOX エンジンシステムの電波は栃木から発信されたのか?」
『中禅寺湖の近くだ。データを送る』と、モニタに映った高浜が消え北関東の地図が表示された。中禅寺湖と戦場ヶ原の間に赤い点が点滅している。『その赤い点の周囲5キロ以内だそうだ。これ以上は通信課でも無理だ』
「わかった。西崎に伝えて出動の準備をしてくれ」
 ラジャと声だけが響く。
 ジョーとの通信が途切れてすでに1時間が経つ。向こうの様子がわからないのでこちらからは入れないようにしているが─。
 と、室内フォンが神宮寺を呼んだ。

 ─ お前の名前は? ─ 所属を答えろ ─ 国際警察か? ─
 同じ声が同じ言葉を繰り返す。ジョーの耳に入り込み、しかしすぐに出て行った。
 後に残るのは白い空間、そして混沌 ─
 ─ 同じ声が同じ言葉を繰り返す。ジョーの耳に─

「だめだ。こいつ何もしゃべらない」スコットが舌を打った。「もう1本打つか?」
「これ以上打ったらかえってしゃべれなくなるぞ」
 イスに後ろ手に結わかれているジョーを見下ろしアンディが言った。

 建物内から不審な電波が出ているのを調べに行ったスコットを振り切り、ジョーが逃げ出した。だが途中研究室に入り、侵入者対策用の空気銃に撃たれ気を失っているところを見つけ尋問しているのだが、
「交代するよ、スコット。後はおれがやる。君は車の方を見てくれ」
 OK とスコットが出て行った。と、ジョーがゆっくりと顔を上げた。ぼやけた視線を目の前に立つ男に向けた。それがアンディだとわかったのだろう。目を見開き光が戻る。ジョーのブルーグレイの瞳が真っ直ぐにアンディを射る。
「やはりよく似ている。いや、お前の方が深く神秘的だ」
 アンディはジョーのアゴに手を添えグッとさらに顔を上げた。小刻みに息を継ぐジョーは一瞬目を眇めたが、それでもアンディから目を離さなかった。
「お前、イタリア人だろ。ボルツァーノを知ってるか」
「!」
 ジョーの貌が固まった。驚愕に震える唇を、だが必死に噛みしめる。
「お前と同じイタリア人で同じ目の色をしている。いや、お前より少し薄いかな」
「・・・おれはイタリア人じゃない。ボルツァーノなんて奴は知らない」言葉が震える。それを隠すためゆっくりと口を動かす。「木梨が、ザーツにはイタリアのマフィアが出入りしていると言っていた。そいつがそのボルツァーノという奴なのか?」
「それは昔の話だ。ボルツァーノはおれがイタリアにいた頃の対立相手でね。ひどい目に遭った。お前があいつの一族ならちょっと仕返しさせてもらおうと思ったが」
「・・・ザーツには出入りしているイタリアマフィアはいないんだな」
「手柄にならなくて悪いがいないね。木梨の奴、お前を見てとっさに言ったんじゃないのか?」
(いない・・・)
 その言葉を噛みしめてジョーはイスの背に頭を預けた。枯葉色の髪がサァと流れる。安堵感で今の状態などどうでもよくなってしまう。
「寝るのはまだ早いぞ。お前の所属部署を言え」
 グッとジョーの髪を掴んだ。
「走行テストに協力してやったのにこの仕打ちかよ」
「元々はおれがドライバーを務めるはずだった。だけど以前お前に撃たれた傷が治ってなくて─。だからお前が協力するのは当然だ」と、勝手な事を言い、「そうだ。お礼にいい物を見せてやろう」
 アンディはパソコンを立ち上げモニタをジョーに向けた。
「お前も見ただろう。MOX エンジンシステムを搭載したマークX だ。お前のおかげでボックスは無事だったからな。以前から用意していたマークX に移動できた」
「こりねえな。あんた達が造った試作品は不完全だ。危ないぜ」
「その危なさをアピールする。人のたくさん集まる所で暴走したらどうなるかな」
「な、なんだと」
 ジョーの全身に力が入る。ロープがギュッと体を締め付ける。
「この車は日本政府がバックとなり開発され、危険なMOX を動力として用いられている。そしてこれが事故ると大惨事になる。と、説明して爆走してみせる。そのキャンペーンをしてくれるのがあの公安官だ。さしずめMOX エンジンシステムのキャンペーン・ガールだな」
「せ、関がキャンペーン・ガール・・・」ふと脳裏に浮かんだ映像を─ ジョーは頭を振って払い除けた。「そんな気色悪い事はやめろ」
「この車は予め行き先を設定できる。止めようとするとMOX エンジンシステムが爆発する仕組みだ。公安官諸共な」そしてアンディはジョーの瞳を覗き込む。「いい眼をしている。ボルツァーノと一緒だ。敵ながら大した奴だった。お前と似ている」
「・・・・・」
〝ボルツァーノ〝 の名をジョーは何回聞いただろう。だが会った事はないし顔も知らない。わずかでも血が繋がっているのなら似ているかもしれないが─。
 ふとロレンツォとトーニの顔が浮かんだ。彼らもそう思っているのだろうか。ジョーとボルツァーノは似ている─ そう思いながらジョーを見ているのか。
「シニョーレ・・・」
 かすかに呟いた。何かをしゃべってしまいたい。何かを・・・。
「話す気になったか? なんでもいいぜ。話してすっきりしろ。そしたらおれ達の仲間に入れる。お前ならすぐ実戦で─」
 アンディの声がだんだん小さくなっていく。何かをしゃべってしまいたいのにそれができないジレンマとずっと戦っている。
 そんな状態から逃れるためにジョーは意識をシャットダウンしようとしたが、
「こらっ、寝るのはまだ早いぜ!」
 思いっきり頬を撲られた。口の中に血の味が広がる。が、おかげでジョーは開きそうになる口をグッと閉めた。と、アンディの携帯電話が鳴った。
「ああ─ そうか。すぐ行く」
 ちょっと残念そうにジョーを見たが、アンディはそのまま出て行った。
 ジョーはホォ・・と息をつき、気が抜けたように目を閉じたが、
「いけねっ、寝てる場合じゃねぇや。関のレオタード姿なんて見たくないぞ」
 ザーツもそこまではやらないと思うが・・・。とにかく後ろ手にされている両手のロープを解きに掛かった。

『こちら立花、中禅寺湖上空です。MOX エンジンシステムからの電波はまだキャッチできない』
「ラジャ。こっちはもうすぐ栃木に入る」ハリアの助手席の神宮寺が言った。「引き続き電波探知を頼む。それからスピードマスターのトレースも」
 ラジャ! と立花が答えた。
「ジョーが連絡を寄こさないという事は、やばいのかな」
 ステアリングを握る高浜だ。後部席には公安3課の木村と山本が乗っている。公安はMOX エンジンシステムの件には関与していないが、アド・・・アンディの確保と関を救出しなければならない。
「あの2人がつるむとロクな事がない。・・・あ、失礼」
 と、詫びる高浜に木村と山本は、“いいえ” “確かに” と苦笑いした。
「あの時、ジョーはあわてて通信を切った」リンクに目をやり神宮寺が言った。「スピードマスターを奪われている可能性もあるな」
 ウッズマンはセリカの中にあった。ジョーは武器を持っていない。スピードマスターだけが彼と神宮寺を繋ぐ物なのだが。
「関さんから連絡は?」   
「ありません。携帯電話に入れても繋がりません」山本が答えた。「部長に報告したら“昔とったナントカで血が騒いだんじゃないか” って」
 関は元々潜入専門の公安官だ。敵地に乗り込んではりきっているのかもしれない。それにしても呑気な部長だ。
「ジョーもはりきるタイプだからな。この2人が一緒に奴らのアジトに乗り込んでいるんだ。なんとかなる・・・かな・・・」
 と、神宮寺が首を傾げた。ハリアは群馬県を抜け栃木県に入った。

「ハァク・・・」くしゃみが出そうになってジョーはあわてて口を押さえた。「なんで急に・・・。くそォ、誰かがおれの悪口言ってやがるな」
 候補者は何人もいる。が、とりあえずそいつらの顔はどこかへ吹っ飛ばした。
 拘束されていた部屋から出てジョーは関を捜している。大きな建物だが人はほとんどいない。ここも一時的な隠れ家なのだろう。
 何本か打たれた自白剤のせいか体が重い。だが気力は萎えていなかった。
 と、かすかに開いているドアの隙間から1台の大型コンピュータが見えた。MOX エンジンシステムのデータが収まっているかもしれない。
 ジョーは慎重に操作していく。と、さっきアンディが見せてくれたマークXジオのデータがあった。
 MOX エンジンシステムを搭載し行き先をインプットすると後は衛星を使って目的地まで自動運転される。タイヤの回転が止まると車体を爆破する装置も見える。
「すげえな・・・」
 感心しつつジョーは設計図やシステム図などを頭に入れていった。
 ひと通り見終わるとジョーはシャツのエリからボタンを引き抜いた。その表面をカジカジと爪で突っつきコンピュータの表面に貼り付けた。
 科研から預かったこれは特殊な電磁波を出しコンピュータ内のデータを消去してしまう。まだ試作品だし容量の大きなコンピュータでは消去を終えるまで時間が掛かる。
 本当はデータを1つ1つ見てMOX エンジンシステムのデータを探し出したいが、キャンペーンに向かうというマークX や関が気になる。
 おそらく神宮寺達がこちらに向かっているはずだ。データの消去は彼らに任せてもいい。

 廊下に戻るとかすかに人の声が聞こえた。突き当りのドアを少し開けると広い車庫のような所だった。
 アンディがいた。スコットも。ケートが関をマークX の運転席に押し込んでいる。関は両手をステアリングに固定され、両足は縛られていた。いよいよキャンペーンに向かうのか。一刻の余裕もない。
 マークX のエンジンが掛かった。と、同時にジョーが室内に飛び込みドアのそばにいたスコットを押さえ、その手から拳銃を奪った。
「動くな! 関を降ろせ!」
「お前は─」
 アンディが銃口を向けた。が、ジョーの銃に弾き跳ばされた。
「関のキャンペーン・ガールなんて見たくねーぜ。早く降ろせ!」
 体を半分車内に入れ止まっているケートに言った。と、アンディが動いた。壁のスイッチを入れる。天井近くから銃が下りて来た。 とっさにジョーはスコットの体を回しその影に入った。 バババ・・・と銃声が響きスコットごとジョーも後ろに飛んだ。思ったとおり空気銃だった。発射されたのは圧縮空気だが、命中すれば気絶させる威力がある。さっきはこれで失敗したが、今はスコットが盾となり気を失わないで済んだ。が、その間にケートは車外に出た。
 マークX が動き出した。前方のシャッターが上がっていく。
「チッ!」
 ジョーがマークX を追って外へ出た。アンディとケートが追ってきてジョーに発砲する。
「あっ!」
 右足に激痛を受け転倒した。が、振り向きざま銃を撃った。ケートに当たりひっくり返った。が、目が眩み一瞬アンディの姿が見えなくなった。
「な、なんで─」
 手から銃が落ち、ジョーは地面に崩れた。
「自白剤の副作用だな。激しい動きをするからだ」
 ニヤと口元を歪めながらアンディが近づいてくる。ジョーは顔を上げ振り返ったが、マークX の姿はもう見えなかった。
「残念だったな。あの車は東京の中心部に向かっている。その途中でも爆発する可能性はあるけどな」
 銃口がゆっくりとジョーに向けられる。
「それからあのシステムには余計な物が付いているようだな。だが取り除いたからもう電波が発信される事はない」
「く・・・」
 ジョーの右手が震えながら落とした銃へと向かう。アンディが二重に見えた。
「お前を仲間にできれば新しい情報源になると思ったが残念だ」
 トリガーに指が掛かった。
 と、遥か上空からバラバラ・・・と音が降ってきた。ヘリコプターが一機こちらに向かっている。
 アンディが驚き見上げた。そのすぐ上でホバリング体勢に入る。凄まじいダウンウォッシュにより、立っているのも難しくその場に膝をついた。
「・・・神宮寺」
 そのヘリの正体をジョーは悟った。と、車が2台近づいてきた。

「ジョー!」
 ハリアから降りて来たのは神宮寺だった。続いて山本や木村、パジェロからは西崎達が飛び出しアンディとケートを押さえようとしたが、
「近寄るな!」立ち上がったアンディがジョーに銃口を向けた。男達がピタリと止まる。「まだ生きてるぜ。それ以上近づくとこいつを撃つぞ」
 地面に倒れたままジョーは動かない。だが彼がこの状況を把握している事は神宮寺にもわかった。
 アンディを刺激しないよう、神宮寺がヘリに合図を送る。ヘリは上空へ戻った。
「そんな事をしても逃げられない。我々の仲間は人質にはならない」
「そっちこそ今頃来ても遅い。MOX エンジンシステムは動き出した。今東京に向かっている」男達の顔が強張る。と、アンディがポケットから小さな機器を取り出した。「このスイッチを押せばMOX エンジンシステムが爆発するぜ」
 そんな物をいつの間に取り付けたのか。アンディは機器を掲げたままケートと後ろに下がっていく。
 と、突然ジョーが動いた。地面に落ちていた銃を掴み、機器を持つアンディの右手を撃った。
「ジョー!」
「きさま!」
 男達の声が重なる。
「そんなもん付けてねえだろっ!」
 ジョーは設計図を見ている。アンディの言った事は嘘だとわかった。が、地面に落ちた機器をケートが拾った。
「押せ!」
 アンディの声と共にケートの指がスイッチを押した。ドガンッ!! と彼らの背後の建物が爆発音を上げた。ガレキや煙が四方に飛ぶ。
「ジョー!」
 建物近くにいたジョーが煽りを食い地面に叩きつけられた。神宮寺が駆け寄る。西崎達は煙に紛れて逃げるアンディ達を追った。
「大丈夫か」
「ま、まずいぜ、神宮寺」
 支える手をすり抜けジョーが走り出そうとするが─ 体が思うように動かず、ドッと倒れた。
「無理するな。右足は掠っただけのようだが他にどこか─」
「自白剤を打たれた。くそォ、今頃効いてくるなんて」
「ハリアで休んでいろ」
 神宮寺はジョーを抱えるようにして立たせるが、
「大丈夫、それどころじゃないんだ。関がキャンペーン・ガールになる」
「・・・大丈夫じゃないな」
「奴の言った事は本当だ。MOX エンジンシステムを搭載した車に関が乗っているんだ」
「なんだって」
 神宮寺はハリアの後席にジョーを押し込み、自分は運転席に回った。PC ナビを入れるが、「MOX エンジンシステムからの電波をキャッチできないぞ」
「その仕掛けは取り外された」ジョーが助手席に移動してきた。小刻みに継ぐ呼吸は辛そうだがその瞳は気力に溢れていた。「マークX を追うしかない」
「おれ達は国道を登って来た。だがマークX には会わなかった」
 神宮寺がPC ナビを操作する。
「反対の道か─ 中根!」リンクでヘリのコ・パイに入っている中根を呼んだ。「MOX エンジンシステムの電波はキャッチ不可能になった。上空から捜してくれ」
 神宮寺がジョーから聞いた車種や色を中根に伝える。ラジャ! と中根が快諾した。
「大丈夫か、ジョー」
 見ると助手席のジョーはシートに寄り掛かり今にも意識を失いそうだ。
「大丈夫だが・・・少し休む・・・」眼を瞑りジョーが言った。「マークX が見つかったら知らせてくれ」
 そしてそのまま眠りに落ちた。
 神宮寺はジョーのシートベルトを確かめ、彼をそのままにしておいた。
 組織的犯罪が増え、S メンバーといえども2人だけで立ち向かうのが難しくなってきた。今回も西崎率いるチーム1がバックアップに入っている。
 だが肝心な時はいつもこいつと2人だ。これでうまくいく。難しい局面を必ず打開してみせる。
 だんだんと穏やかな呼吸になっていくジョーを横に、神宮寺はアクセルを踏み込んだ。





                              10につづく